2017年01月31日

コノハナサクヤヒメと富士山


『 コノハナサクヤヒメと富士山 』


 富士山は大昔は、恐ろしい火の山でした。 何度も噴火をして、大きな火の柱を吹き上げ、岩や石を雨のように降らしました。
 そのうえ、溶岩を、滝のようにあふれだし、ふもとの森や林を焼き払いました。 これには麓に住む人たちも大変困りました。

 村人たちは集まって、相談をしました。 村のおじいさんが言いました。
「これは、お山の神がお怒りになられているに違いない。そのお怒りをなだめる必要がある。 それには、このお山に相応しい氣品のある美しい女神様をお祀りすることだ。」
「氣品があって、お美しい女神さまってどなただろう?」と、またみんなで相談し、「コノハナサクヤヒメさまをお祀りしよう。」ということになりました。

 そこで村人たちは、富士山の麓に女神様に相応しい美しく立派なお社を建て、「浅間神社(せんげんじんじゃ)」と名づけて、そこにコノハナサクヤヒメさまをお祀りいたしました。


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 それからというもの、さしもの富士山もそれまでの凄まじい噴火はなりをしずめ、穏やかで氣高いお山におなったということです。


 それからずっと年月が経ち、江戸時代になりました。 日本も戦争がなくなり、平和で豊かな国になりました。 そして人々の間に、旅をしたり登山をすることが流行りだしました。
 とくに高くて美しい富士山に登って、富士山の神さまである「浅間神社」にお参りしましょうという、「富士山信仰」が盛んになりました。


 そうはいっても富士山のある「するがのくに(今の静岡県)」は、「江戸(今の東京)」からでも随分遠いお山ですから、何日も泊りがけでいかねばなりません。
 そのため、お金も随分かかりましたから、誰でも簡単にゆくことは出来ませんでした。
そこで行きたいという人たちが集まって、「講(こう)」というものをつくり、お金を出し合って順番に行く事になりました。 はじめは江戸の人たちがやっていましたが、この話が日本中に広まり、多くのところの人たちが「講」を作って行くようになったのです。


 当番になった人は、みんなの代表として富士山に登り、ふもとの「浅間大社」にお参りして、そこのお札をいただいて帰りました。
この催しが盛んになると、「講」を中心に、コノハナサクヤヒメさまをお祀りしようということになりました。 そして、自分たちの住む村や町で一番高いところを、富士山として「浅間大社」を建て、お祀りするようになったのです。
 こうして全国に、千を越す「浅間大社」が建てられ、コノハナサクヤヒメという美しい女神様が祀られているのです。




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成島 行雄 (著), 仲田 育代 (イラスト) 下野新聞社(出版) はちまんだい幼稚園(発行者)
※下記の関連本の紹介では、一番左(NOイメージ)になります。
(こちらの画像は、アマゾンさんホームページ画像screenshot。リンクしてます。)



( あとがき部分 「発刊に寄せてより」 一部抜粋掲載 )

 主人公のコノハナサクヤヒメは『古事記』の上巻に「木花之佐久毘女賣」(このはなさくやひめ)として書かれている、大山津見神(おおやまつみのかみ)の娘で、天津日高日子番能邇邇藝命(あまつひこひこほのににぎのみこと)の后となった女性です。
 残念ながら父親の予言どおりに短命で終わったようです。しかし、神々の歴史においては天照大御神の孫である邇邇藝命の后となり、さらに山幸彦である火遠理命(ほおりのみこと)つまり天津日高日子穂穂手見命(あまつひこほほてみのみこと)をお生みになって、その孫である神倭伊波禮毘古命(かむやまといわれひこのみこと)すなわち第一代の天皇となった神武天皇(じんむてんのう)の祖母となったのですから、きわめて重要な神なのです。

 そればかりではなく、正統の歴史をはるかに越えて、民間信仰の上では、霊峰富士山のご神体として敬われ、春爛漫として咲きほこる桜の神として親しまれているのです。ということは、日本の「かたちとこころ」を代表する《富士山》と《桜》のご神体ということで、これ以上のうるわしい神様は、ほかにはありません。これが全国にある浅間神社の姿なのです。



     
コノハナサクヤヒメさまの関連グッズ(rakuten)


引用書籍
コノハナサクヤヒものがたり 発行者:はちまんだい幼稚園 出版社: 下野新聞社  P36~45
〔 上記に紹介しておりますが、上段、左の絵本となります。成島 行雄 (著), 仲田 育代 (イラスト) 〕
※書籍のお話より、一話抜粋して掲載させていただきました。子供にも分かるように、コノハナサクヤヒメさまと、縁のあるお話が掲載されています。ぜひ、書籍にてお読みください。
※書籍では、小さなお子様のために、作品中のすべての文が、ひらかなとカタカナの表記になっておりますが、こちらでのご紹介には、漢字を使用させていただきました。
※ご紹介の内容の絵本(書籍)「コノハナサクヤヒメものがたり」では、仲田育代さんの描かれた素晴らしい絵がたくさん掲載されていますので、ぜひ紙面にてご覧下さい。
(1、うつくしいめがみ 2、うみさちひことやまさちひこ 3、コノハナサクヤヒメとふじさん )
※こちらの記事の掲載イラストは、オリジナルで作成しました。紹介書籍の絵とは違っております。
※コノハナサクヤヒメさまは、ニニギノミコトさまとの間に、ホデリノミコト、ホスセリノミコト、ホオリノミコトの三人のミコをお生みになった神様です。

富士山本宮浅間大社


posted by ひよこ at 16:01| 神道 | 更新情報をチェックする